林業基本問題研究会in根羽村

2022年9月27日、下伊那郡根羽村で長野県林業職員協会の林業基本問題研究会が行われました。

当日は林業職員協会各支部から支部長及び代議員等20名が参加し、根羽村森林組合で行われている取り組みを視察、意見交換を行いました。

午前中は、全国森林組合連合会と農林中央金庫が実施している低コスト再造林プロジェクト(伐採造林一体作業によるコウヨウザンの低密度植栽試験地)の現場を見学し、獣害対策の難しさや確実な再造林の実現に向けた方向性についてディスカッションしました。

午後は、根羽村役場の見学の後、森林資源の新たな利用方法として木の繊維を使った布製品「KINOF(タオルや衣類など)」の紹介と今年度から取り組んでいるチップ生産の説明がありました。その後、森林組合敷地内でチップ生産の見学を行い、今年度主伐を実施している現場の視察を行いました。

根羽村役場は村産の杉やヒノキ材をふんだんにつかってリノベーションが行われた建物で、暖房はすべて薪ボイラーで賄っているとのことでした。

根羽村森林組合で導入しているチッパー機は農業用トラクターを動力とする移動式のもので、小型なため素材生産現場でのチップ生産も可能です。主伐は、下伊那地域の民有林では近年にない規模で実施しており、根羽村森林組合では主伐再造林に本腰を入れていきたいとのことでした。

林業基本問題研究会はこれまで県外の先進地の視察をメインに行っていましたが、新型コロナウィルス感染症の影響で3年ぶりの開催であり、視察地も県内でしたが、根羽村森林組合では県内他の組合では実施していない取組みが多々あり、有意義な研修となりました。

雨宮会長による主催者挨拶
コウヨウザン植栽地の視察
副村長による役場庁舎の説明
木の布 Kinof
農業用トラクターを動力としたチップ生産
主伐現場 確実な再造林を行い森林資源を次世代につなぎます