第49回中部6県森林組合職員連盟ブロック会議

2024年8月29日~8月30日、長野県山ノ内町ホテルおもだかにて、第49回中部6県森林組合職員連盟ブロック会議が開催されました。
 新潟・富山・岐阜・石川・福井・長野の6県からなるブロック会議は、毎年各県持ち回りで開催されており、去年の岐阜県での開催に続いて今年は長野県での開催となり、当日は長野県林業職員協会の山下会長をはじめ、県内の森林組合、県森連、新潟・富山・福井・岐阜の各県会員と全国森林組合職員連盟から計30名が参加いたしました。

 初日は、台風10号の影響もあってか、雨が降りしきる中での会議が始まり、若年層・女性理事の就任状況・スギ花粉発生源対策・労働安全対策等を議題に情報交換が行われました。各県の業務の悩みや課題、他県の状況について活発な議論・意見交換が行われました。なかでも、森林組合職員および技能職員の担い手不足や育成について話題、再造林する為の苗木不足の課題等、解決しなければならない深刻な問題もあり、県内だけでなく他県においても、解決策を模索し苦慮をしていることがわかりました。

 2日目は、台風10号の影響もあり、当初予定してた現地視察は中止となりましたが、北信州森林組合 南都業務課長から、「北信州森林組合にて導入したICTハーベスター」の講演がありました。ICTハーベスターとは、「StanForD2010」準拠のコントローラを搭載したハーベスターのことで、「StanForD2010」は、高性能林業機械がやりとりするデータの国際的標準となります。現場での造材が行われた際に、ハーベスターの機械コントローラーから木材の価格表をもとに最も高く売れる長さに造材し製材工場とデータ上のやり取りが行われており、北欧では、普及が進んでおります。日本の林業と海外の林業は、材価の決定プロセスが異なることがわかりました。講演後には、ICTハーベスターの使用頻度・山林内で電波が悪い場所でも問題なく使用できるか・物流会社との連携をしてみるのはどうかといった質問が飛び出し、参加者が熱心に講義に耳を傾けており、他県の職員も終了後は個人的に質問へ行き、関心の高さがうかがえました。

 今年の中部6県ブロック会議は天候に左右され、現地視察が中止となりましたが、他県の職員連盟の方との率直な情報交換や北信州森林組合の高性能林業機械を用いた取組みの紹介等の場を設けられたのは大変有意義でありました。引き続き長野県の林業に資する活動を林業職員協会では行っていきます。