高精度GNSSによる測量及びデータ活用研修会開催

2023年1月30日と31日の二日間、伊那市と佐久市で『高精度GNSSによる測量及びデータ活用研修会』を開催し、県内の森林組合や林業経営体の実務担当者、県職員など38名が参加しました。

近年、衛星測位技術は目覚ましい進歩を遂げており、測量の分野でもGNSS測量が普及しています。県内の林業経営体等でも、多周波高精度GNSS受信機の導入が進んでおり、森林調査における測量業務の負担軽減が図られているところです。また、令和3年度から長野県の造林補助事業においてもGNSS測量成果による事業地面積の申請が可能となっています。

当日は、県内の林業経営体等で普及が進んでいる高精度GNSSレシーバー「DG-PRO1」を用いた測量方法とQGISによる図面作成、データの活用方法について実習形式で学びました。

両会場とも午前中は会場近くの公園でグループに分かれてGNSS測位の実習を行い、午後は会議室に戻って各々持参したノートPC上で午前中に取得したデータをQGISを使って作図し面積計算を行いました。また、造林補助申請の際に必要なデータの作成も併せて行いました。

参加者からは、GNSS測量の手軽さに反響があり、実務上での疑問点やQGISの操作方法等について活発な質問が出て有意義な研修会となりました。

当会では、令和4年度よりGNSS測量の精度向上等を目的として県内森林組合の事務所等にRTK基準局の設置を進めており、本研修会でもRTK-GNSS測位を活用しました。森林整備事業における測量業務の負担軽減は喫緊の課題であり、引き続き技術支援や研修会の開催、機器導入の斡旋を実施してまいります。

QGISを使ってGNSS測位データを図化(伊那会場)
高精度GNSS「DG-PRO1」によるGNSS測位の実習(佐久会場)